当店について

当店は、戦後間もない1948年(昭和23年)4月11日に開店いたしました。

開店当時からBGMを流さないことを特徴としております。

店名の「ソワレ」とは、
フランス語で「夜会」「素敵な夜」、
またメニュー表紙にある「Soyez la bienvenue(ソワイエ ラ ビアンヴニュ)」は、
「ようこそお越しいただきました」という意味でございます。

入口横の歌碑

店先には、常連だった伯爵歌人 𠮷井勇(1886年-1960年)による
自筆の歌碑があります。

『珈琲の香に
  むせびたるゆうべより
    夢みるひととなりにけらしな』

[訳]
  珈琲の香りにむせぶタベから
    夢見る人となってしまったようだ

青色の照明について

当店の特徴となっている⻘い照明は、創業者の友⼈で染⾊研究家の 上村六郎(元国際染織美術館館⻑・⼤阪学芸⼤学教授・京都⼥⼦⼤学教授1894年-1991年)から「⻘い光は、⼥性が美しく⾒え 男性は若々しく⾒えるから、店の明かりに使ってはどうか」とのアドバイスを受けて開業時から使⽤しております。

このため昔はお⾒合いの場(1階奥の座席)として使われていたこともあります。

木彫刻について

建物の内外装や調度品の⽊彫刻は、創業者の友⼈だった彫刻家で⽇展作家の池野禎春が⼿掛けたものです。 池野は当時珍しかったフランス留学の経験を⽣かして、当店の外装や内装等の計画に⼤きな影響を与えました。

ヨーロッパで豊穣の象徴とされた葡萄(ぶどう)、裏表まで精⼯に彫られた向⽇葵(ひまわり)やパニックの語源となったギリシャ神話の「牧神パン」、ワインの神様である「バッカス」も彫られています。よろしければ店内を探してみてください。

絵画コレクション

当店にゆかりのある昭和の洋画家で二科会の 東郷青児(1897年-1978年)は、創業者 元木和夫が「店のイメージに合う」と東郷の作品を飾っていたところ、創業者と親交のあった同じ二科会の洋画家 佐々木良三(1909年-1962年)に連れられて来店されました。それ以降たびたび来店されるようになりました。

現在、コースターやタンブラー、ゴブレットとコーヒーカップ等に使われている線画(イラスト)は、当店のために描かれたものです。

なお当店に飾っている絵画は、佐々木良三や東郷青児と同じ二科会会員の絵画が中心となっています。

当店の絵画は全て直筆であり、シルクスクリーンはもちろん、複製画、ポスターは一切ございません。
本物の持つ筆のタッチをごゆっくりお楽しみください。

  • 「リボンの少⼥」東郷⻘児
  • 「無題」佐々木良三
  • 「婦人像」小磯良平

ゼリーメニュー

「ゼリーの誘惑」と称しているメニューは、
2代⽬オーナーの妻
元⽊成⼦(1937年ー1991年)
が考案したものです。
幼かった⽜乳嫌いの娘のために5⾊のゼリーを⼊れ作ってみた「ゼリーミルク」をメニューとして店で提供したのが始まりで、その後、ミルクの代わりに神⼾産の地サイダーを使⽤した「ゼリーポンチ」をメニューに加えました。

昭和の中頃は、喫茶店は現在とは違って、まだまだ紳⼠が集う場所でした。 当店の名物と⾔われています「ゼリーポンチ」は、「若い⼥性にもお店にお越しいただきたい」との願いから、⽬でも楽しめるメニューとして1975年から始めたメニューでございます。⾚⻘⻩緑紫の透明な5⾊のゼリーが重なり合い様々な⾊を醸し出し、⻘い光の中でキラキラと輝きます。
当店のゼリーメニューを、是⾮⼀度お試しください。

※最近当店のゼリーポンチを模した商品が販売されているのを散⾒いたしますが、 「喫茶ソワレ」のロゴマーク、「Soiree」のロゴマーク、「Jelly punch」のロゴマーク、「ゼリーポンチの図形」は、株式会社元⽊屋の登録商標(登録第6473033号、第6387486号、第6585039号、第6593625号)ですので、これらの商標(類似する商標を含む)を使⽤する場合は、ご注意くださいますようお願いします。
詳しくは登録商標ページをご覧ください。